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かそのとり

過疎ってます。

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ヘンリーはグレーテルのお兄さんです。
今日は2人で町まで買い物にきました。

「クッキーが売ってないね、グレーテル」

ぐるっと売場を歩き回った後、ヘンリーはそう言いました。

「何言ってるのヘンリー兄さん、クッキーならそこにあるじゃない」

グレーテルが指さした先には、「まさにこれがクッキー」というくらいクッキーらしいクッキーが置いてありました。

ヘンリーはそれを見て強いショックを受けました。
まだそこまで頭がいかれたつもりはない、俺は若い、ここにクッキーがあるのを見逃したのは単なる偶然、あるいは俺に振りかかったほんのわずかの災難なのだ──ヘンリーは自分にそう言い聞かせました。

「あら? ヘンリー兄さん、ズボンはどうしたの?」

そう言われて始めて、ヘンリーは自分がズボンをはいていないことに気が付きました。そうです。先ほど売場を回ったときに、股間のあたりに違和感を感じたので脱ぎ去ってしまったのです。
ヘンリーはショックで目が回りそうでした。

「ヘンリー兄さん? 大丈夫かしら、ヘンリー兄さんがおかしくなってしまったわ」

ヘンリーはぎりぎりのところで持ちこたえました。
そしてこの状況をほころびなく説明づけるもっともらしい言い訳を考えました。

「そうだな、グレーテル。お前は歩いているときにどうしようもなく股間に違和感を感じたら、どうする? ズボンを脱ぎはしないか? するだろう?  それと同じことだ。俺は君にも想像できない、強烈な違和感を感じたのだ。それは今までの俺の人生を丹念に7度振り返ってみても絶対に思い当たることはな いほどの違和感だった。俺は自分の命を守るためにズボンを脱ぎ去ったのさ。賢明なグレーテルのことだ、分かってくれるよな」

ヘンリーはそう言い終えると、平然とした顔でズボンを取りに行きました。
グレーテルは彼を怪しみました。もしかしてヘンリーは変態なのではないか? あるいはもしかしたら、彼はどこかしら存在する場所を間違えているのではないだろうか?

「ただいま我が妹グレーテル。さあ、買い物も済ませたことだし、家に帰ろうか。」

その時グレーテルは気づきました。

「私の兄はヘンゼルといいます」
「だいたい合ってるじゃないか、ヘンリーが兄で何の文句がある?」
「お前誰だよ!」


その頃、ヘンゼルは、グレーリーとともにお菓子の家に居ました。

ヘンゼル「お前誰だよ!」
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